ベッ甲修理.com

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修理

メガネのリメイク

全部がべっ甲でできたオール甲のメガネから、ツーポイントフレームのメガネへリメイクいたしました。

このメガネのツルだけ使用して、ツーポイントフレームにリメイクいたします。

フロントがツーポイントフレームになったことによって、大分軽快な印象になりました。

時計のベルトの磨き

時計のベルトの磨きです。

べっ甲は水分、油分にあまり強くないので汗などが付いたまま放置してしまうとツヤが無くなってしまいます。

特に時計やメガネのように常に肌に触れる物は外した際に乾拭きするだけで、ツヤの持ちも大分変わってきます。

ただ万が一ツヤが無くなってしまっても機械で磨けばツヤは戻ります。

 

あとはただツヤが無くなっただけならまだいいのですが、もっとひどくなるとヒビ割れしたりしてしまいます。

そうなってしまいますと、機械で磨いても完全にはキレイにはならないかもしれませんので、やっぱり日頃の乾拭きが大事になってまいります。

 

 

 

作業後がこちらです。

このように機械で磨けばツヤは戻ります。

ただホントに若干なのですが、薄くはなってしまいます。

あと今回はお客様の腕に合わせてベルトのカーブを緩くしました。

べっ甲は熱を加えると少し柔らかくなるので、このような調整ができるのです。

時計のベルトはもちろんですが、メガネのツル、かんざしなど自分の体に合わせて調整できるのがべっ甲ならではですね。

ただ古いべっ甲は乾いてしまっているので、あまり曲げるとヒビ割れてしまう可能性がありますので、詳しくは実際に見させていただいてからの判断となります。

 

是非ツヤが無くなってひどくなる前に磨いてみてはいかがですか!?

 

修理事例4:くし リメイク加工

くし修理案件1

今回は修理ではなく、こちらのくしのリメイク加工です。

もともとのくしはちゃんと歯がついていたのですが、加工の途中でアップしようと思いついたので、こんなかわいそうな画像になってしまいました。

とても綺麗なクシです。ずっと受け継いでこられたそうですが、お着物も着なくなってしまわれたので使う機会が無くなってしまったのでリメイクをされたいとのことでした。

 

とても図柄が綺麗なので細かくカットして行う加工よりこの図柄を生かした感じの加工をすることをご提案させていただきました。

チョーカータイプのネックレスを作成いたします。

・作業1:デザインを起こす。

今回はある程度のイメージだけ決めて、あとはおまかせとのことでしたのでどんな形にするか、大まかなデザインをお客様と決めてその後のデザインはお任せしていただけることになりました。

今回は、このくしのカラーコピーを取って、色々な形を試してみました。

このくしはやはり蒔絵が素敵なので可能な限り残したいと思います。

くし修理案件2

はじめはシンプルに綺麗なアールを描いたシンプルなデザインがいいと考えていましたが、よく見ると結構歯が蒔絵の部分に波状に切れ込んでいました。

これでは、一番歯が入り込んでるところをアールの頂点にしてデザインを決めなければならなかったため、大部分を切り落としてしまって、結局素敵な蒔絵がほとんど、切れてしまいます。

悩んだ結果、波状にデザインを変えてしまいます。

バランスがいいようにデッサンを描いて、決まったデザインに従って加工をはじめていきます。

 

くし修理案件3・作業2:切断・切削・研磨を行う。

大変申し訳ございません。
作業工程の画像を撮るのを忘れていたため、いきなり完成間近になってしました。

この部分が今回はチョーカータイプのネックレスのトップ部分になります。

別途、新規にこしらえたネックレスの首周り部分のパーツと組んでいきます。

 

 

・作業3:組み上げ・磨き作業を行う。~完成。くし修理案件完成

今回加工をしたパーツと新規に作ったパーツを組み上げて、最終的仕上げを行ったあとの画像です。

とても素敵にリメイクできました。

お客様もこれで使用できると喜んでおられました。

こちらもとても素敵な気持ちになりました。

これからも、代々受け継いでいってください。

修理事例3:ネックレス糸替え

修理黒玉ネック糸替え1(大今回はこちらの鼈甲黒玉ネックレスです。

紐が伸びてしまったようですね。

こちらの修理は伸びてしまった紐を取り除いて、新しい紐を通してしまうだけです。

 

 

 

作業1と完成修理黒玉ネックレス完成

大変申し訳御座いませんが、簡単な説明になっていまします。

紐は二重にしてあります。

この作業で一番難しいのは、紐をどれくらい貼った状態で結ぶかです。

あまり貼った状態で結ぶとネックレスが不自然な感じで歪な並び方をしてしまいますし、逆にゆるくした状態だと上の写真と変わらなくなってしまいます。

どちらもかっこよくありませんよね。

丁度いい感じに仕上げるのは結構大変なんです。

ワイヤーで行うとかなり楽なんですけど、こちらのタイプはやはり紐でやった方が美しい曲線を描いてくれますので、こだわって紐で施工します。

ちなみにこのタイプは一度結んでしまうと、全てやり直しになってしまいます。実は最初に行った作業では満足できなかったので、やり直しをしました。

 

修理事例2 玉かんざし

修理玉かんざし1-1今回の修理はこの玉かんざしです。

足の部分が真ん中から折れてしまっています。

先っぽの方は無くなってしまっていたので、足の部分だけ取り替えることになりました。

 

 

 

修理玉かんざし2-1

・作業1:折れてしまった足を抜き取ります。

これを抜くのも結構大変なんです。蒸気をあてながら少しずつゆっくり抜きます。

抜き取った玉の部分が右の写真です。とても素敵な玉です。

 

 

修理玉かんざし4-1

・作業2:足の部分の作成

足の部分は全てべっ甲で作成されています。

元々の足は松葉状になっていなかったそうですが、今回は松葉状にして作成しました。

※松葉:真ん中の部分を割いて、髪にさした時に収まりがいいようにします。また、この部分に糸をとし、その先にヘアピンをつけて落下防止にしたりします。

 

修理玉かんざし3-3

玉に差込む部分は段差をつけて少し小さめの差込み部分を作成しています。

こうする事で差し込み部分が奇麗に隠れ、仕上がりも美しくなります。

 

 

修理玉かんざし5


・作業3:差し込み

何回も微調整を行い緩すぎず、きつすぎず丁度いいサイズに差込部分を削っていきます。

 

 

 

 

・最終チェック修理玉かんざし6-1

とても素敵な玉かんざしが蘇りました。

また末永く楽しんでください。

 

 

 

 

 

 

 

 

修理事例1 花かんざし

花かんざし今回の修理はこの花かんざしです。

花かんざしの後ろで支えている部品が真ん中から裂けてわれってしまったそうです。

かなり古い作品です。 久しぶりこのような綺麗な花かんざしを拝見しました。

 

 

 

壊れてしまったパーツの拡大写真がこちらの画像です。DSC_0786-002

これのパーツはかなり小さいパーツですし、裂けてしまった部分以外もかなりいたんでしますので今回は新規にこの部分だけを作り直したほうが良さそうです。

 

 

 

この案件ですと修理は2通り提案させていただきました。

1、新規に白甲の材料をこしらえて、この部分のパーツだけを制作する。○参考価格:18,000円

2、とりあえず、この部分だけ樹脂を使って簡易的に修理を行う。○参考価格:3,500円

今回はお客様のご意向でとりあえず2番の方法で施工することになりました。

代々受け継いでおられる品だそうです。次の代に引き継ぐ時に正式な修理をされると良いですね。

DSC_0788-001

・作業1: 切り出し

色味の近い樹脂を切り出して大体の形を整形します。

もともとも形により少し大きめに切り出しておきます。

 

 

 

・作業2: 整形

DSC_0791-002

かんざしの2本の棒がきれいに入ってさらにスポッと抜けないように微妙に調整しながら少しずつ削っていきます。もともとの形と同じようにここからカンギ等を使って形を整えていきます。ある程度の形ができたらかんざしが通る穴を開けて、飾り部分を固定する差込穴を開けます。

調整が完了したら、角を落として少し丸みをつけます。

 

 

 

DSC_0793-001

・作業3: 磨き・取り付け

整形が出来上がれば磨きの工程です。

サンドペーパーの低い番手から少しずつ磨き3段階から4段階の番手を変えて磨いていきます。

最後は仕上げ磨きを回転するバフを使って磨くとピカピカに仕上がります。

磨きが終われば取り付けです。この場合は樹脂系の接着剤を使います。

 

・作業4: 最終チェック

DSC_0798-002

すべての工程が完了したので、早速取り付けてチェックします。少しはめた時に窮屈な感じなのでまた穴の部分を削りました。

 

 

 

 

 

DSC_0811-001作業完了です。完成品がこちら。

とっても素敵な花かんざしが復元できました。

末永く大事に使っていただきたいそんな花かんざしでした。